おばあちゃん
まだ幼い頃 休みの日に よく遊びに行った祖母の家
私が行くと 祖母は必ず 大きな柱の前に 私を立たせた
そして 私の頭と同じ高さのキズを その柱につけた
私が 祖母を見上げると
「また大きくなったね」 と祖母が笑った
そんな祖母の笑顔を見て ちょっと照れくさくて ちょっと嬉しかった
私は 祖母の笑顔が 大好きだった
私がどんどん大きくなって 祖母の背の高さをこえた時
祖母はもう 私を柱の前に立たせる事はなかった
私は とても 寂しい気持ちになった
でも 祖母は 昔と同じように 笑顔で 私を見ていた
今では もう 私は祖母を見下ろすほど 大きくなった
だけど 祖母の笑顔は昔と変わらず 優しくて
やっぱり私は いつも笑顔の祖母が好き
|